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2009年7月22日(水)午前11前くらいから観測される皆既日食。
日本で、皆既日食が観測できるのは、奄美大島の北部・喜界島・屋久島・種子島の南端・トカラ列島・硫黄島・北硫黄島・南硫黄島といった東シナ海に浮かぶ島々のみ。
その中でも悪石島では、6分25秒。
喜界島では、1分41秒。(午前10時57分ごろ〜10時59分ごろ)

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シロアリ

シロアリ(白蟻)は、昆虫綱ゴキブリ目シロアリ科 (Termitidae) の昆虫の総称。かつては独立目のシロアリ目(等翅目・Isoptera)に分類されていた。 ただし、旧分類の用語が一段階格下げされることになると、用語の混乱を招く恐れがあるとして、シロアリ目を残そうという提案もされている。

植物遺体を食べる社会性昆虫である。熱帯から亜寒帯まで、陸上のほとんどの地域に分布するが、熱帯に種数が多い。

木造家屋などに棲みつき木材を食い荒らす害虫として忌み嫌われるが、自然界においてはセルロースの分解に携わる重要な要素(分解者)として不可欠な存在でもある。

特徴
白「蟻」と名がつけられているが、アリとは違って不完全変態のため、幼虫は成虫とほぼ同じ姿である。そして、ある程度成長すればニンフという階級を経て生殖虫(いわゆる羽アリで成虫にあたる)となって巣外へ出て行く。この生殖虫の翅は細長くて柔らかく、4枚がほぼ同じ大きさをしている。「等翅類」という名称は、この4枚ともほぼ同じ大きさをしている翅に因んだものである。この翅は折り重なるように畳んで背中に平らに寝かせることができる。ただしすぐに根元で切れて脱落する。それ以外の個体は終世翅を持たない。

触角は単純なひも状。口器は噛む形。頭部、胸部、腹部はその間でくびれない。腹部は膨らんで柔らかい。日本産のものは巣内にとどまるので白っぽく、足が短く不活発であるが、熱帯のキノコシロアリ類や餌を野外に探しに行くシュウカクシロアリ科の種類では、体色が白ではなく茶褐色や黒っぽいものもいる。それらでは手足も長く活発な種も多い。


アリとシロアリ
からだの大きさや巨大な群れを作る社会性昆虫であることなど、アリとの共通点が多いが、アリとシロアリは全く異なった昆虫である。アリはハチ目(膜翅目)の一員で完全変態をおこなう昆虫であり、幼虫は蛆(うじ)のような形態をしている。一方、シロアリはゴキブリ目(網翅目)に属し、不完全変態昆虫である。シロアリでは幼虫も成虫によく似た外見をしている。

社会の仕組みについて、アリは雌中心で女王と不妊の雌である働きアリ(職アリ)で構成され、雄アリは一時的にしか生じないのに対し、シロアリでは生殖虫(女王・王)、働きアリ(偽職アリ)、兵アリ(兵隊アリ)などの階級それぞれに雌雄が含まれている。アリの社会では女王と働きアリだけで構成され、種類によっては一部の働きアリが特殊化した大型の兵アリとなるものもあるが、兵アリが分化していないものがむしろ大半である(近年は単純に戦闘に特殊化したわけではないことが明らかになっているため兵アリと呼ばずに大型働きアリ major worker と呼ぶことが普通となっている)。それに対して、シロアリではどの種にも必ず兵アリがいる。これは、アリは基本的には捕食性の強い肉食の昆虫で、すべての働きアリに高い攻撃力があるのに対して、シロアリは枯死植物を食べる昆虫であり、基本的には攻撃能力は低く、肉食昆虫に狙われる存在だからである。

また、下等なシロアリでは真の働きアリは分化せず、他の階級への分化能力を有する未成熟の幼虫が働きアリとして働いている。つまり、アリ(ハチ)は、親(女王)が自分の子のほとんど全部を不妊の働きアリ(蜂)にすることで真社会性になったのに対して、シロアリは親が子の一部を不妊の兵アリにすることによって真社会性になったと言っていい。

ちなみに、アリはシロアリにとってもっとも恐ろしい天敵の一つでもある。熱帯ではシロアリを主たる獲物としているアリも少なくない。日本ではオオハリアリなどがシロアリを捕食することが知られている。


社会
シロアリはすべてが真社会性である。シロアリは巣から有翅の雌雄の生殖虫が飛び出し、群飛後地上に舞い降りると雌雄がペアになって巣作りを始める。雌雄は女王、王となり、交尾、産卵を繰り返す。女王は卵巣の発達とともに次第に腹がふくらみ、種類によっては元の大きさの数倍に達する。生まれた子供は親と同じ姿で、ある程度成長すれば働き蟻として、王、女王を助け、巣を作るなどの作業を行う。子供は雌雄両方があり、それらは成長してゆくにつれ、一部のものが前兵アリを経て兵アリに分化する。兵アリは繁殖をしない。巣の規模が大きくなってくると、ニンフと呼ばれる階級を経て有翅の生殖虫が現れ、特定の時期に巣外に出て群飛するようになる。なお、女王や王が何らかの理由でいなくなった場合、働き蟻やニンフの一部から副女王や副王が生じる。

生殖虫には眼があるが、働きアリと兵隊アリは眼がない。兵アリには、様々な形のものがあり、種によって独特の形態となる。日本産では、ヤマトシロアリ、イエシロアリは細長い頭の先端に鋭い牙を持っている。八重山諸島に産するタカサゴシロアリは、丸い頭で、牙は小さいが頭の斜め前方に鋭い角を出し、そこから液体を噴射する。沖縄産のダイコクシロアリは、丸っぽい頭で、先端が平らになっており、これを使って巣穴をふさぐという。

シロアリは互いに餌を口移しで与え合ったり、他個体の糞を口にしたりする。これによって、腸内微生物を共有する効果があるほか、フェロモンを集団内に行き渡らせる働きがある。


シロアリの塚(Photo: Bengt Olof ÅRADSSON taken in Somalia)
生態
シロアリはすべて巣穴を作り、その中に王と女王が滞在し、働き蟻が餌を運ぶ。枯れ木、枯れ葉、その他植物遺体を摂食するものが大部分だが、熱帯には地衣類を食べるものも知られる。巣穴は餌となる材の中に作るもの、地中に作るものが多いが、熱帯のものは、地表に盛り上がったアリ塚(蟻塚)を作るものが多い。

キノコを栽培するシロアリもおり、それらは喰った材料を元にしてキノコを栽培する為の培養器を作るので、それを入れるための巣穴を特に作る必要がある。タイワンシロアリは地下に巣穴を掘り、そのあちこちにキノコ室を作る。

樹上生活のものもある。八重山諸島に生息するタカサゴシロアリは、樹木の幹に頭大の丸い巣を付ける。餌は近くの枯れた幹で、働き蟻がそれをくわえて運び込む。熱帯では、地表の枯れ木や枯葉を主として持ち込むものもあり、それらは巣穴から働きアリが地表を歩いて取りに行く。隊列をなして餌運びをする働きアリの列の外側を、兵アリが守っている。

熱帯地方や乾燥した草原には土や自身の排泄物などで巨大な「アリ塚」を築く種類もいる。アリ塚内は一年を通して温度・湿度の変化が小さいため、アリ塚を利用して生活したり巣を作ったりする他の生物も多い。草原に住むシロアリは、地上の落葉や枯れ草を採集する。





食物と腸内微生物
食物はおもに枯死した植物で、その主成分はセルロースである。しかし、シロアリ本体はセルロースを分解する能力が低く、消化管内の共生微生物の助けを得ている。また一部のシロアリではシロアリ自身もセルロースを分解する酵素(セルラーゼ)を持っていることが確認されている。これは遺伝子の水平伝播を示唆していると考えられている。

下等シロアリ類では消化管内にすむ共生原生動物の酵素で植物繊維のセルロースを分解し消化吸収する。共生しているのは超鞭毛虫類や多鞭毛虫類が中心で、そのほとんどはシロアリの腸内のみに生息している。熱帯で繁栄する高等シロアリ類(シロアリ科)では共生原生動物を欠き、グループにより、担子菌のキノコや細菌などと共生関係を持つ。

担子菌類と共生するキノコシロアリ類は巣の中に菌類培養室をいくつも持っている。野外から植物遺体を採集してくると、まずそれを食い、その糞を積み上げる。共生菌がその上で成長し、糞に含まれる成分を分解する。シロアリはその塊の底から食ってゆき、また糞をその上に積み上げる。これを繰り返してゆけば、積み上げられた糞の中の成分は次第に分解され、シロアリは食ったものの中から吸収できる成分を吸収する。吸収できなかった成分は再び糞として積み上げられ、すべてが吸収できるまで循環することになる。そのため、シロアリの巣内に持ち込まれた植物遺体は二酸化炭素と水になるまで分解され、土壌形成という形で広い範囲の土地を肥やすことにはならないとも言われているが、巣の近辺には無機栄養塩が濃集することで植物の生育がよくなることが知られている。


伝承
中国には、シロアリが銀を食べるという話が伝わっている。清代の康熙年間に呉震方が著した『嶺南雑記』には、1684年にある役所の銀倉庫で数千テールの銀が紛失したが、倉庫の隅にシロアリの巣が有った以外に異常はなく、不可解に思いながらシロアリを炉に放り込んで焼き殺したところ、炉から銀が出たという話が書かれている。また、『天香楼外史』にも銀を入れていた木箱がシロアリに喰われて、銀が消えたが、シロアリを炉で焼いたら箱に入れていただけの銀が出たという話が載っている。

これらの伝承には一部誇張もあるであろうが、シロアリは食物を求めて巣から蟻道を伸張する過程で、立ちふさがる障害物はとりあえず齧って突破を試みることが知られているので、それによって銀塊が著しく損傷したことを伝えているのであろう。現代でも地下埋設された鉛管をシロアリが損傷することがよく知られている。齧りとられた銀は消化管を通じて、あるいは口でくわえて巣に持ち帰り巣材に用いられたであろうから、巣をシロアリもろとも焼けば塗り込められた銀粉が再度溶けて銀塊に戻ることもあり得る話である。


日本のシロアリ
日本本土に分布する種では、ヤマトシロアリ Reticulitermes speratus (Kolbe,1885)と、イエシロアリ Coptotermes formosanus (Shiraki, 1905)が普通である。この2種はいずれもミゾガシラシロアリ科に分類される。

ヤマトシロアリは枯れ木の中に巣穴を作って生活している。巣穴は網目状になった孔の連続からなり、シロアリはその周辺を食べながら巣を広げる。場合によっては表面に木くずを積み重ねたトンネルを造ってその中を移動する。広い面積を食べることは少ない。

一方、イエシロアリは地下に穴を掘り、木くずや土でかためられた大きな巣を作り、この中に女王がいる。この巣を中心にしてトンネルを掘り、あちこちを食うので木造家屋などでは大きな被害が出る。根絶は難しいが、巣を発見・摘出することによって被害の進行をあるていど止めることが出来る。なお、イエシロアリはIUCN(国際自然保護連合)により、「世界の外来侵入種ワースト100」に指定されている。

南西諸島では、シロアリの種数は遙かに多く、10種を超える。その中には地下に巣を作り、オオシロアリタケというキノコと共生関係にあるタイワンシロアリや、樹上にスイカほどもある大きな巣を作るタカサゴシロアリなど、興味深い種も含まれる。

また、日本最大のシロアリは鹿児島以南に生息するオオシロアリである。


駆除
建築害虫であるシロアリの駆除を専門とする業者が多く存在する。多くはシロアリ薬剤を柱の食害部分に直接注入したり、回りに散布する方法が取られる。人体に対する影響が大きい亜ヒ酸こそ使われなくなってきているが、農薬(殺虫剤)を高濃度で使用するため、ある程度の人体への影響は避けられず、薬剤の販売や施工業者は許可を得ることが法的に定められている。日本しろあり対策協会は和歌山県高野町の金剛峯寺にシロアリの墓を建て、定期的に慰霊祭を行っている。


利用
昆虫食の対象として、トカゲやチンパンジー、オオアリクイ、クマなど、シロアリを好んで食べる動物は少なくないが、ヒトでも食料とする地域や民族がある。人間がシロアリを食用にする場合、採取に著しい労力が必要なうえ消化管に枯死植物質が充満した働き蟻ではなく、繁殖期に巣の外に大量に出現する生殖虫、すなわち雄と雌の羽アリを集めて食料とするのが普通である。

スーダンなどアフリカ諸国ではこれらの羽アリを採取し、油で揚げて販売する。フィリピンには、すりつぶしてスープの具にする地区もあるという。他にも中国・雲南省やタイ北部でも生食やスープなどにして食べられている。シロアリには6%程度のタンパク質、0.1%程度の鉄分が含まれ、栄養価値は高いといわれる。

なお、シロアリそのものではないが、シロアリの培養するキノコであるシロアリタケは食べられ、かなり美味なキノコとして扱われることが多い。中国の一部では庭にアリ塚を移植して、そこから発生するシロアリタケを食用にするとも言われるし、日本のキノコ培養性のシロアリであるタイワンシロアリが八重山諸島と沖縄島の那覇周辺に隔離分布するのは、琉球王国の宮廷料理に使うために、八重山から那覇へ移植が行われたためとする説がある。


分類
ウィキスピーシーズにシロアリに関する情報があります。ムカシシロアリ亜科 Mastotermitinae
レイビシロアリ亜科 Kalotermitinae
オオシロアリ亜科 Termopsinae - オオシロアリなど
シュウカクシロアリ亜科 Hodotermitinae
ミゾガシラシロアリ亜科 Thinotermitinae - ヤマトシロアリ、イエシロアリ
ノコギリシロアリ亜科 Serritermitinae
シロアリ亜科 Termitinae
シロアリをシロアリ目とする場合、これらの亜科は科となる。したがって、「シロアリ科」という科名はシロアリの総称以外に現在のシロアリ亜科を指すことがあるので注意が必要である。

シロアリはゴキブリ目に属すが、シロアリに最も近縁なゴキブリはキゴキブリ科(クリプトケルクス科)である。


関連項目
ウィキメディア・コモンズには、シロアリに関連するカテゴリがあります。
社会性昆虫
アリ
害虫
防蟻剤

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