皆既日食、観測6分強の十島村、期待高まる 〜かごしま宇宙暦〜
皆既日食、観測6分強の十島村、期待高まる 〜かごしま宇宙暦〜
中之島天文台長の福澄さん 七つの有人島からなる人口約620人の十島村。その北部に位置する中之島では今年7月22日、6分を超える皆既日食が体験できる。中之島には直径60センチの望遠鏡を備える中之島天文台があり、天文台長の福澄孝博さん(45)は、その日を心待ちにしている一人だ。
村嘱託職員の福澄さんは天文台長のほか、村歴史民俗資料館長を務め、村営牧場では県天然記念物であるトカラ馬14頭の飼育も手がけている。
福岡県太宰府市出身。物理化学を学び、兵庫県にある姫路工大(現兵庫県立大)理学部の助手をしていた2002年1月、村が天文台長を公募していることを天文雑誌で知った。子どものころから天文が好きで、天文台や博物館施設で社会教育に携わりたいと希望していたこともあり応募し、約50人の中から書類審査や面接などで選ばれた。
皆既日食を心待ちにする中之島小中学校の児童・生徒ら 同年4月に着任し、早速、夜空の星々に魅了された。「離島で上空の大気がきれいなため、天の川がまとまって板のように見えるのです。それが海の水面(みなも)に映える様は何とも言えぬ神秘的な美しさがあります。国内屈指の天体観測地ですよ」と話す。
皆既日食は着任当初から意識していた。その年の12月には、オーストラリアまで出かけて、初めて皆既日食を体験した。32秒ほどだったが、「言葉にすると『オーッ』としか言えないほど圧倒された。これまで、いろんな星の観測もしましたが、皆既日食は最も印象深かった体験の一つです。それが6分を超えるほどの時間を体験できるとは」と興奮気味に語る。
この感動や天文の魅力をもっと若い人たちに伝えようと、各島の小中学校などでの出前授業で、皆既日食がなぜ起きるかや、観察方法などを教えている。
地元の中之島小中学校は全校児童・生徒数が6人と小規模だが、約8か月後に控えた世紀の天文ショーとなる皆既日食について、子どもらは一様に「楽しみ」と目を輝かせる。小学4年生の塩屋玲奈さん(10)は「たくさんの人に自慢したい気分」、小学3年生の小林良介君(9)も「島を訪れるいろんな人と話をして交流できたら楽しいだろうな」と笑顔をはじけさせた。
村も昨年8月に皆既日食が観測できたシベリア・ノボシビルスク市に、口之島中1年中村まちさん(13)を送り出した。現地で観測した中村さんは、皆既になる瞬間と皆既が終わる瞬間に太陽がダイヤモンドの指輪のようになるダイヤモンドリング現象に感激した。中村さんは「とてもきれいで、写真や映像で見るより実際の経験は素晴らしかった。現地では多くの人が集まり、一緒にカウントダウンをして皆既の瞬間を待つなど、大盛り上がり。地元で観測できる日が楽しみです」と声を弾ませる。
村の住民たちも、来島者への記念品や、皆既日食にちなんだTシャツ作りなどを企画しており、7月の天体ショーに向けて、期待が高まっている。
福澄さんも当日は天文台の望遠鏡を使って太陽のコロナの撮影などに挑戦するという。「皆既帯にこれだけ高性能の望遠鏡があることはまれ。撮影できたら、貴重な映像になるでしょうね」と話している。
■十島村■ 屋久島と奄美大島間の南北約160キロにわたって点在し、北から口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、悪石島、小宝島、宝島の有人7島と無人5島の計12島で構成。皆既日食は、大気の透明度や継続時間の長さから「世界的に最も条件がいい」と言われている。
中之島天文台長の福澄さん 七つの有人島からなる人口約620人の十島村。その北部に位置する中之島では今年7月22日、6分を超える皆既日食が体験できる。中之島には直径60センチの望遠鏡を備える中之島天文台があり、天文台長の福澄孝博さん(45)は、その日を心待ちにしている一人だ。
村嘱託職員の福澄さんは天文台長のほか、村歴史民俗資料館長を務め、村営牧場では県天然記念物であるトカラ馬14頭の飼育も手がけている。
福岡県太宰府市出身。物理化学を学び、兵庫県にある姫路工大(現兵庫県立大)理学部の助手をしていた2002年1月、村が天文台長を公募していることを天文雑誌で知った。子どものころから天文が好きで、天文台や博物館施設で社会教育に携わりたいと希望していたこともあり応募し、約50人の中から書類審査や面接などで選ばれた。
皆既日食を心待ちにする中之島小中学校の児童・生徒ら 同年4月に着任し、早速、夜空の星々に魅了された。「離島で上空の大気がきれいなため、天の川がまとまって板のように見えるのです。それが海の水面(みなも)に映える様は何とも言えぬ神秘的な美しさがあります。国内屈指の天体観測地ですよ」と話す。
皆既日食は着任当初から意識していた。その年の12月には、オーストラリアまで出かけて、初めて皆既日食を体験した。32秒ほどだったが、「言葉にすると『オーッ』としか言えないほど圧倒された。これまで、いろんな星の観測もしましたが、皆既日食は最も印象深かった体験の一つです。それが6分を超えるほどの時間を体験できるとは」と興奮気味に語る。
この感動や天文の魅力をもっと若い人たちに伝えようと、各島の小中学校などでの出前授業で、皆既日食がなぜ起きるかや、観察方法などを教えている。
地元の中之島小中学校は全校児童・生徒数が6人と小規模だが、約8か月後に控えた世紀の天文ショーとなる皆既日食について、子どもらは一様に「楽しみ」と目を輝かせる。小学4年生の塩屋玲奈さん(10)は「たくさんの人に自慢したい気分」、小学3年生の小林良介君(9)も「島を訪れるいろんな人と話をして交流できたら楽しいだろうな」と笑顔をはじけさせた。
村も昨年8月に皆既日食が観測できたシベリア・ノボシビルスク市に、口之島中1年中村まちさん(13)を送り出した。現地で観測した中村さんは、皆既になる瞬間と皆既が終わる瞬間に太陽がダイヤモンドの指輪のようになるダイヤモンドリング現象に感激した。中村さんは「とてもきれいで、写真や映像で見るより実際の経験は素晴らしかった。現地では多くの人が集まり、一緒にカウントダウンをして皆既の瞬間を待つなど、大盛り上がり。地元で観測できる日が楽しみです」と声を弾ませる。
村の住民たちも、来島者への記念品や、皆既日食にちなんだTシャツ作りなどを企画しており、7月の天体ショーに向けて、期待が高まっている。
福澄さんも当日は天文台の望遠鏡を使って太陽のコロナの撮影などに挑戦するという。「皆既帯にこれだけ高性能の望遠鏡があることはまれ。撮影できたら、貴重な映像になるでしょうね」と話している。
■十島村■ 屋久島と奄美大島間の南北約160キロにわたって点在し、北から口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、悪石島、小宝島、宝島の有人7島と無人5島の計12島で構成。皆既日食は、大気の透明度や継続時間の長さから「世界的に最も条件がいい」と言われている。






















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